前職サッカー選手の新入社員が語る★「企業ビジネスっておもしろい!」≪後編≫

インタビュー

17年6月04日

初めてのお客様は大企業!入社2ヶ月で決めた初受注ゴール。

それは、ある日の一本の電話から始まった。アポイントをとるために電話でのアプローチを繰り返す中で、熱心に話に耳を傾けて下さるお客様と出会った。出だしから好感触。いよいよ商談の日程調整に入ろうとしたときだった。
「“またこちらから連絡しますので…”と言われてしまったんです。焦りましたね。こちらから連絡するというのは、断るための常套句ですから」
しかし、どんな逆境でも諦めない平田のプレースタイルは、ビジネスの場でも顕在だ。持ち前の明るさを活かした軽快なトークで日程調整の話を進め、そのまま商談日を取り付けた(ちなみに、彼の電話口での粘りの姿勢や、サッカーに例えるならカウンター攻撃のような巧妙な切り返しトークは、既に社内で有名になりつつある)。
そして迎えた商談日。同行してくれた先輩からのアシストもあり、平田は記念すべき初受注というゴールを決めた。お客様第1号は、資本金約1億、従業員約500人という規模を誇る大企業だった。

「商談の場で、お客様に“これからの時代にはインターンバイトが必要ですね”と言っていただいたことが嬉しかったですね!」
初受注をこう振り返る平田。営業という仕事の醍醐味を初めて感じた瞬間だった。

「営業職は、商品やサービスの魅力を自分の言葉でお客様に伝えることができます。僕みたいな営業初心者でも、企業の採用担当者と毎日のように話ができる。僕との出会いから企業の採用手法が変わり、採用手法が変わると学生にチャンスが広がる。学生にチャンスが広がると、社会が変わる。“インターンバイト”を、一人、また一人とお客様に広めていくことは、世の中を変える第一歩かもしれません」

サッカーでもビジネスでも、進むべき方向は同じ

大学生の中には、『やりたいこと』と『できること』の狭間で悩んでいる人も少なくないだろう。平田のように、スポーツでプロの道に進むかどうか、迷っている人もいるだろう。

「僕はJFLを経て就職したけれど、大学生でも同じ境遇の人はたくさんいると思います。そんな人たちに、“挫折”ではなく“新しい挑戦”としてビジネスの道に進むおもしろさを知ってもらいたいんです。Jリーガーに限らず、プロスポーツ選手からビジネスの世界に転向し、セカンドキャリアで成功を収めている人もいますが、僕はまだ成功の途中。ビックな話はできないけれど、その分、今の僕だからこそ伝えられる“ビジネスのおもしろさ”があります。みなさんと同世代の僕の実体験は、きっと身近に感じてもらえるはず。大学生のかゆいところにも手が届くような話題を伝えるには、今の僕みたいなのがピッタリなんです。入社してまだ2ヶ月ですが、このコラムのように“やりたい!”と思ったことを即実行できるのも、企業で働くおもしろさの一つですよ。これからもこのコラムを通して、学生のみなさんにとってヒントとなるようなメッセージを発信していければと思っています」

フィールドがビジネスに変わっても、『人生の成功を掴む』という彼の夢は変わらない。起業という大きな目標へ向けて、今は小さな成功を積み重ねている夢への途中だ。
「今プロの世界で頑張っている学生時代のチームメイトの中には、引退後は経営者になりたいと言っている人もいます。僕はサッカーでプロにはなれなかったけれど、彼らに比べてビジネスのスタートは早く切ることができた。彼らが引退するときには、企業ビジネスのプロとして一目置かれる存在になっていたいですね!」

サッカー少年のようなキラキラした瞳の奥にビジネスマンとしての気概を覗かせながら、彼はインタビューをこう締めくくった。
夢への延長戦を戦い続ける平田の活躍に、これからも目が離せない。

Written by ふじこ